第96章

島宮奈々未はひどく肝を冷やしていた。

 丹羽光世のあの戦闘力。もう一度同じことをされれば、彼女の華奢な体では到底耐えきれない。

 島宮奈々未は丹羽光世を軽く睨みつけた。

「まったく、もう」

 一人は足の怪我が完治しておらず、もう一人は風邪を引いているというのに、どちらもこれほどまでに大人しくしていないなんて。

 本当に罪なことだ。

 島宮奈々未は丹羽光世の胸板をそっと撫でた。

「あなた、もう少し筋肉が少なくて脂肪が多かったら、私もここまで自制心を失わずに済んだのに」

「ほう? ということは、奈々は俺の色香に惑わされたってことか?」

 丹羽光世の瞳に浮かぶ笑みがさらに深くなる...

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